夢への扉

その10「海外拠点を廻って思ったこと」編

 昨年6月に社長就任した後、10月から4ヶ月をかけ、ソミックの海外拠点、アメリカ、フランス、中国、インド、タイ、インドネシアの6ヶ国を廻ってきました。今回の目的は、新社長として、ソミックの仲間全員に会ってみんなに顔を覚えてもらうこと、海外の現場を自分の眼でしっかり見ること、そして日本でも話をした「夢の木」を海外のみんなにも紹介し、みんなの意見を聞き、夢について話をすることでした。どの国でも、自分を大変温かく迎えてくれるとともに、いろいろな意見、夢を聞くことができました。そこで今回は、海外のみんながどんなことを思っているのか、少しですが紹介したいと思います。
 
「日本へ行って勉強したい」
 これは、どこへ行っても言われたことですが、特に中国やタイの人からは「自分の手で設備を作りたい、自分で設備を作れば安く作れるし、トラブルがあった時も直すのが簡単だから、そのためにも日本へ行き勉強をしたい」というものでした。自分は、「グローバル人財を多くするためにも海外へ行こう」と日本でも言っていますが、グローバル人財を多く作るということは、日本のことだけ考えていれば良いものじゃないと思い知らされました。是非、皆さんも海外の仲間をどんどん日本に呼んでください。
 
「他の拠点の人と会って話をしたい」
 日本だけでなく、他の拠点の人が何をしているか、何を考えているのかを知りたい、他の拠点の人と話をしたいというものでした。今、海外拠点のトップを集めての「世界協業会議」を復活させようと考えていますが、みんなといろいろ話をしていると、品質なら品質、生産なら生産と、機能毎に全拠点の担当を集めてみるのも面白そうだと思いました。
 
「コミュニケーションを多くして、仕事のレスポンスを早くしてほしい」
 これは、夢ではなく、「ソミックに何か一言を」と聞いた時に返ってきた答えです。「日本人の中にはコミュニケーションを取るのが怖いと思っているのか、話をすれば早いのにメールばかり送ってくる人がいる」と言っていました。言葉の問題もありますが、まず早く答える、そしてメールよりも電話、電話よりもTV会議で顔を見て話をすることが大事だと思います。
 多くの海外拠点を廻って思ったのは、その国の文化、人柄、そしてその拠点の歴史もさまざまで、いろいろな人がいるのは間違いのないことですが、グローバルで働いていくのに最も大切なことは「まず自分から心を開いていく」ことです。相手が何を考えているのか感じながら、自分から友達になること、そのために“笑顔”は誰にでも通じる最も大切な言葉だと思います。